★「宝島」(真藤順丈)
●直木賞受賞作。
沖縄のテレビや新聞でも話題になっていて、これは読まなきゃと思い分厚い本(500頁超え)だけど挑戦してみた。
●半分くらいまで、どうも読むスピードが上がらない。
方言にフリガナで意味を説明してある文字も多くあって、それが気になって時間がかかる。
結局最後まで読むのに苦労して、1ケ月程度かかった気がする。(併読派?の自分が珍しくこの本だけ集中して読んだのに)
●登場人物名が、ウチナーらしい名前でもなくて、性別もイメージしにくいので、事前に紙にでも書いてから読み始めた方が入りやすいかも。
①戦果アギヤーの英雄(オンちゃん→米軍基地に忍び込み、略奪した物品を住民に分け与える):作品の冒頭で出てくるけど、あとはほとんど登場しない
②オンちゃんの親友(グスク:「城」いう意味):警官(琉警)
③オンちゃん弟(レイ):ヤクザもん?、テロリスト?
④オンちゃんの恋人(ヤマコ):教師で組合活動
⑤謎の少年(ウタ:アメリカ人と沖縄人のハーフ?)
・・・とこれぐらいの人物を覚えてから読み始めた方がスムーズに物語に入っていけるかも。
●予期せぬ戦果が何だったのかが気になる展開。
基地内でウサギを飼っている理由とか物騒な話も出てきて(実話?)、危険な物を持ち出したのではないかと心配になった。
●「コザ暴動」については聞いたことはあるけど(幼かったし、浦添に住んでいたから知らなかった)、それに至った経緯については、この本を読んで理解できたような気がする。
「たっくるせ」という言葉(最近聞かなくなったな)が耳に残るラストだった。
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