★「個人教授」(佐藤正午)
●完全にハマってしまった作家さん(あと1冊でコンプリート?)の作品で、かなり前に古本を購入していたけど、出だしから改行なしの文字だらけの頁に眠気を起こして、読むのを中断していた。
●タイトルの「教授」というのが、お堅いイメージだけど、読んでいくうちに夜の酒場で出会った飲み友達?の先輩の事と分かってから読むスピードが上がった。
●相変わらず、主人公の男がダラシナイな。(作者本人を描いている?)
一流新聞の記者のようだけど休職中で、皮肉ばっかり言っているような嫌な奴なんだけど、なぜか女性に持てる。
複数の女性と付き合っていて、その何名かが彼の子を身ごもったらしく(噂)、その対処方法を「教授」に相談する感じ。
●そんな状況下にあっても、病院の理事長(年配の女性)と愛人契約を結び逢引きを繰り返すは、訪ねてきた恋人の妹には手を出すは、女性の敵のような人物だ。
●そんな嫌な奴なんだけど、佐藤さんらしく、飲み屋での会話(オカマバー)とか、登場人物の意味不明な行動とか、クスっと笑える描写もあって、飽きずに最後まで読ましてもらった。
●好みが分かれる作品だと思うけど、佐藤ファンにはオススメかな。
彼の代表作(問題作?)の「鳩の撃退法」が映画化されるというニュースもあって、今後の作品も楽しみにしている。
https://movies.shochiku.co.jp/hatogeki-eiga/sp/
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