★神去(かむさり)なあなあ日常(三浦しをん)

アラクローズ

2010年11月13日 00:00



●久しぶりに読み終わった本。
 職場用自宅用2冊の本を併読しているので、読むのに時間がかかる。
 同時並行して読むっていう事はどうなんだろう。
 1冊に集中して読んだ方がいいのかな。
 ( 性格的に飽きっぽいので、どうしても他が気になって手を出してしまう )

 この作者さん(女性?)の本は初めて読む。
 主人公の青年の視点で書かれているので、男性的な表現が多いので、男性作家が書いた作品かなとも思った。

 「なあなあ」というのは、神去(かむさり)村の住人の口癖で、「ゆっくり行こう」とか「まあ落ち着け」って意味があるらしい。
 沖縄の方言「なんくるないさ」や「てーげーやさ」、「よんな~、よんな~」なんかに近いのではないか。
 ネット上で調べてみると、作者が創作した言葉らしいが、本物っぽいなあ~。



●横浜の高校生が担任と両親に強制的に就職先(三重県の田舎の林業)を決められて、渋々従うところから始まる。
 林業を描いた作品という事で、のどかな自然の中で静かに物語が展開すると思ったが・・・、
 最後はインディー・ジョーンズのようなアクション風で、意外な展開になったけど、林業の大変さや100年単位の長期的な事業に対する、村人の山に対する信仰心が強く印象に残る作品だった。

 作者の記事を見ると、若者の職業意識にも触れていて、
 「自分が望んだ職業に就くことが、いいことだとは限らない。よく分からないうちにとりあえずやって、やってみたら、辛いことも大変なこともあるけど、なんとなく楽しかったと。それぐらいの、ゆるい態度でいい。「やりがい」や「向いている職業」を求めるあまり、自分を追い詰めすぎるない。」 とあったが、なるほどほとんどの人はこんな感じじゃないかな

 宮崎駿さんが絶賛しているようなので、もしかしてアニメ化されるかも知れない。

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