★「秘密。」(私と私のあいだの十二話)
●好きな作家、伊坂幸太郎さんの名前があったので、気になって古本を購入。
「レコード(懐かしい響き。今の若者は見た事がないのでは?)のA面、B面のように、ひとつの話を2人の別主人公の視点で綴った短編12編」
●A面とB面の両方合わせても7~8ページ程度とあまりにも短編過ぎて、どの話も物足りない感じで終わる。
●その中でも以下の話が印象に残ったかな。 残念ながら伊坂さんの作品は今一盛り上がりに欠けていた感じ。
「彼女の彼の特別な日/彼の彼女の特別な日」(森絵都)
飲み屋のカウンターで口説かれている女性の視点と、口説いている男性の視点の両面からそれぞれ描いた作品。
これから幸せになりそうな予感をさせて終わるので、明るい気分にさせてくれた。
「百合子姫/怪奇毒はき女」(北村薫)
この作品は笑えた。 高校生が主人公で、あこがれの先輩(友人の姉)の事を「百合子姫」と呼んでいるが・・・。
その友人から見た姉の実態は・・・、という感じの恐ろしい結末が面白かった。 (どこの家庭でも、よくある話かな)
「震度四の秘密ー男/震度四の秘密ー女」(有栖川有栖)
これはちょっと怖い話だった。 結婚前に交際が続いている女性に別れを言いに旅行で出かけた男性がテレビから流れた地震のニュースを見て、電話で結婚相手の女性に嘘をついたが・・・、彼女の居た場所に異変が起きて・・・。 嘘はいけません。
いろいろな作家さんの作品が読めて、本を選択する時の参考になるかと思ったけれど、あまりにも短すぎて好き嫌いの判断はできなかった。
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