2020年10月03日
★「葉桜の季節に君を想うということ」(歌野晶午)
ラスト100頁くらいで、えっーとなって、タイトルの意味が分かるラブロマンス的な終わり方だ。
●『叙述トリック』(意図的に事実や描写を省き、読者を誤認させるという手法)に自分もまんまとハマってしまった。
●冒頭の男女のカラミのシーンから始まるし(女性の反感を買いそうな)、フィットネスクラブで体を鍛える主人公。
プラトニックラブを求めている割には出会い系サイトで遊ぶ姿に騙された。
●ミステリー好きには、この騙される事が快感でもあって、また次の本へと進んでいくのかも。
最後の章に【補遺(ほい)】(→書き漏らした事柄などを、あとから補うこと)があるけど、なんか作者の言い訳に感じてしまったな。
●主人公が探偵事務所で働いていた頃、ヤクザ事務所に潜入した事が細かく書かれているけど、本筋とあんまり関係ないような気もしたな。
最後に謎解きがあって、別のミステリーとして楽しめたけれど。
●主人公の性格が前向きで(自称、何でもやってやろう屋)、困難な状況にもめげず、事件解決、恋愛成就に奮闘する姿には、自分もまだまだだと元気づけられる小説ではあった。
Posted by アラクローズ at 06:00│Comments(0)
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